メンテナンス

暑い時、寒い時は要注意!バッテリーの構造、役目と選び方のまとめ


ミラノオート野田です。

今回は、「車のエンジンを始動するのが一番の仕事」と言われている
「バッテリー」についての構造と役目について解説していきたいと思います。

近所のチョイ乗りだけでは、どうしてもエンジンの始動が悪くなったり
ライトが暗くなったりすることになりかねません。

「出先でエンジンが掛からない」と言った事態を避けるためにも
バッテリーの適切な扱い方を知り「バッテリー上がり」を回避しましょう。

とくに暑い季節と寒い季節には、
バッテリーのトラブルが増えるので注意が必要です。

「こんな症状が出たらバッテリー交換の時期だよ!」
ってことについてもお話していきますので
ぜひ参考にしてください!

それでは順番に解説していきましょう。

バッテリーの役割


バッテリーの仕事で一番大切なのが、
クルマのエンジンをかける為の電源を
セルモーターに供給すること。

それ以外にも、車のバッテリーはライトやワイパー、エアコン
などの電装品への電力供給や各種コンピュータ機器への
バックアップも同時におこなっています。

最近のクルマは、いろいろな電装品を装備されているので
それらへの電源供給も大切な役割のひとつなのです。

エンジンがかかると「オルタネーター」と言った発電機に
電気が充電されていき、次のエンジン始動や電源供給に
備える仕組みとなっています。

バッテリーはオルタネーターと組み合わせて
電源を安定させているといった役割もあるのです。

バッテリーの構造


バッテリーは、プラス極とマイナス極の電解液から出来ており、
それを化学反応によって、直流の電気エネルギーに取り出したり、
逆に外部から電気エネルギー蓄えたりしています。

※電解液って何?
学生の頃やった理科の実験じゃないですが、ここでは電解液を
「電気を通す液体」と考えていただいて大丈夫です。

ココから少し専門的になりますが、クルマのバッテリーには
鉛電池が使われています。

鉛電池は、電極に鉛を主体とした材質を使っていて
その周りに活物資という被膜でつくっています。

鉛電池は、ひとつで2.1Vの起電力があり
クルマのバッテリーには、これを6つ直列に
つないだものをパッケージとしています。

電池の極板は希硫酸の液に浸してあり、希硫酸と電極の間で
化学反応を起こすことで、充電や放電が行える仕組みとなっています。

このため電解液の量が重要となってくるのです。

これらの構造のバッテリーは、エンジン始動時にスターターに
電力を供給するだけでなく、エンジン回転中にもオルタネータ(発電機)
によって電装品に電力が供給され、バッテリーも充電される
仕組みになっているのです。

バッテリーの交換時期とその症状


バッテリーの寿命は一般的に2~3年です。
しかしその間にバッテリー上がりなどのトラブルがあると
さらに寿命は短くなることがあります。


下記の前兆があれば交換時期が近いサインです!

1,エンジンがかかりにくい

エンジン始動時にセルモーターの回転が遅くなってきたり
セルモーターの回転音が弱まってきたら交換のサインです。

2,ヘッドライトが暗い

近年は「LEDヘッドライト」のクルマも多いので
一概には言えませんが、ヘッドライトがいつもより
暗いと感じるようになれば、
バッテリーの状態をテストしてください。

オートバックスに行けば、バッテリーの点検が
無料で受けられるようです。

3,パワーウインドウの開閉が遅く感じる

普段より極端に開閉する動きが鈍くなったときは、
バッテリーが弱くなってきた可能性があるでしょう。

4,バッテリー本体の変形と液量

バッテリーの液量が規定量より減っている。
本体が膨らんでいるようにみえる。
このような場合は、寿命を知らせるサインです。

5,バッテリー端子から粉が吹いている

端子のまわりに粉がふいている場合も、
寿命を知らせるサインです。


正しいバッテリーの選び方


輸入車に関しては、
それぞれの車種に適合するバッテリーの
指定もあり分かりやすいのですが、

日本車の場合、軽自動車から大型車まで実に
多くの種類のバッテリーが存在しているので
選ぶときに迷う方が多くおられます。


しかし、バッテリーの基本的な見方は、
箱に記載されている3つの数字を見て
合わせるだけでいいのです。

それが、
1,サイズ表示
2,端子の位置記号
性能ランク表示

サイズ⇒端子位置⇒性能ランク
の順に選ぶのが良いです。


サイズ表示

バッテリーのサイズを表していて
アルファベットは幅と箱の高さの
区分をA~Hに分けたもので、Hの方が
大きいことを表している。

乗用車の場合はBやDが中心で、サイズが
大きくなると端子も太くなります。
バッテリー選ぶときにも注意が必要。


バッテリーの長い方の寸法を
センチメートルで表していている。

端子の位置記号

バッテリー端子の位置を示す記号。

バッテリーサイズのA~Eには、プラス端子の位置が
RとLの2種類があり、これを合わせないと
バッテリーの取り付けが出来ない。


性能ランク表示

バッテリーの性能を表す数字で、乗用車の場合だと
30~90くらいの数字で表している。

総合的な数値を表しているので、同じサイズなら
数字の大きいほうが高性能。



まとめ


暑い季節と寒い季節には特にバッテリーのトラブルが起こりやすいです。

またトコトン上がったバッテリーでは、ジャンプスターターなどを
使ってエンジンをかけたとしても、すぐにエンジンががエンストを
繰り返してしまい走る事自体が危険になります。

普段から自分のクルマのバッテリーの状態を把握して
出先で「バッテリーが上がって走れない」と言った
最悪のケースだけは避けるようにしたいものですね。


最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ミラノオートサービス株式会社
野田 拓志

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