メンテナンス

初めての方でもおススメ!カンタンなエンジンオイル交換のやり方


ミラノオート野田です。

オイル交換を安全!確実に!
「初めてでも必ずできる、交換法完全レクチャー」します。

「オイルの抜き方が分からない?」
「オイルが適量入れれるか心配?」
「ドレンボルトをどれらい閉めたらいいのか?」
「交換後のオイル漏れが心配?」
「オイルが最後まで抜けきってくれるか?」
「オイルで作業してる場所が汚れる?」

などなど初めての方は、いろんな心配や不安をお持ちだと思いますが、
今回の講座で、「オイルを最後まできれいに抜く方法」から
「古いオイルを完全に取り除くフラッシング」
についてもレクチャーします。

エンジンオイルの交換ってお店でやってもらっても良いですけど、
自分でやると「クルマに愛着がわいてきた」っていう方が
とっても多いんです!

それに自分でやるとエンジン回りもキレイに清掃できますし、
一石二鳥でとてもおススメです。

さあそれでは始めていきましょう!

まずはオイルを抜き切ろう

交換方法は上からと下からの2通り!どっちがいい?


エンジンオイルの交換方法は、
「上抜き法」と「下抜き法」の2通りがあります。

お店で交換を頼むと車をリフトアップして
交換作業してくれるところが多いですね。

そんな影響もあって
「エンジンオイルは下から抜かないと最後まで抜けきれない」
と思っておられる方って結構いらっしゃいます。

しかし結論、上抜きでも全く問題ありません。

むしろ古いオイルをより多く抜き取るポテンシャルは
上抜きの方が高いんです!

それぞれのメリットとデメリットは?


上抜きのメリット、デメリット


〇ジャッキアップが不要
〇上手くいくと下抜きよりオイルがたくさん抜ける
〇オイルパンの底までパイプが到達すると最後までズズーッと抜ける
〇ドレンボルトのパッキン交換が不要
〇とにかく楽チン

×エンジンの形状によりパイプが奥まで入りにくい
×半分くらいしか抜けない場合もある
×吸い取り機の普段の置き場に困る


下抜きのメリット、デメリット

〇どんなエンジンもある程度まではオイルが抜ける
〇大きなゴミを排出しやすい
〇抜けるスピードが速い
〇フィルター交換に移行しやすい
〇下回りのチェックも同時に出来る

×ジャッキアップが必要
×内部に古いオイルが残りやすい
×ドレンボルトの交換が必要

用意するモノ、やり方はどうするの?

上抜きのやり方


エンジンの上側、つまりオイルレベルゲージからパイプを突っ込んで、
中に入ってあるオイルを吸い取る方法。

〇ジャッキアップしなくていいので楽チンで初心者におススメ。
×エンジンの種類によってパイプが入らない時があるので注意が必要。


必要なモノ
フルードエキストラクター

エンジンオイル、オートマ用フルード「ATF」、
パワステフルードなどを抜き切る為に使う吸い取り機。

数千円~1万円程度で購入が可能。
ハンドルを上下に20回くらい動かすとカンタンにオイルを吸い取ってくれるよ。


step1、オイルを抜く前に、レベルゲージとフィラーキャップの位置を確認

step2、オイルの量と臭いを調べる

step3、フルードエキストラクターのホースに目印をつける
※レベルゲージより+10センチくらいが目安

step4、レベルゲージが入っていた穴にパイプを差し込んでいく
※引っかかる感触が酷い場合は無理に入れない。

step5、古いオイルを残らず吸い取る
※タイヤの空気入れの要領でハンドルを上下に20回くらいやれば、
後は勝手に吸い上げてくれる。

step6、抜き取ったオイル量を調べる
※少ない時は、パイプを差しなおす。
どうしても抜けない時は、下抜きに変更。

step7、ジョウゴで新しいオイルを入れる
※とりあえず抜けた量のオイルを入れて約3分くらい様子をみる。
再度レベルゲージをチェックして補充。

下抜きのやり方


エンジン下側のドレンボルトを外してオイルを抜く方法。


〇お風呂の栓を外して抜く要領なので、どんなクルマでもオイルを抜くことが可能。
×オイルパンの形状によっては内部に古いオイルが残りやすい。

ドレンボルトの位置が前側にある場合は、リアも上げて水平するのがポイント。
確実にオイルを抜く為には、オイルパンの形状も確認するとしっかり抜けるよ。



必要なモノ
・ジャッキ
・スロープ
・ウマ
・オイル受け皿
・寝板


step1、ジャッキアップしてウマを掛ける。

step2、オイル注入口のフィラーキャップを外す

step3、ドレンボルトの位置を確認
※ドレンボルトの位置は車種によって違う。
「オイルパンの前側、横側、下側が多い」

step4、ドレンボルトを外して古いオイルを排出。
※ドレンボルトを緩めていくとオイルがドバっと出てくるので注意。

step5、ドレンボルトを取り付ける。
※パッキンだけ交換するよりも、ボルトごと
買って交換するほうが安い事も。

step6、クルマを水平にしてから新しいオイルを入れる。
※ジャッキアップを外してからオイルを確認。

※ドレンボルトはどれくらいで閉めたらいいの?
オイルパンのネジ山の損傷に注意!

キュッ!って閉める感じで十分。
ドレンボルトの締めすぎによるオイルパン損傷は多いです。

まず手で締まるとこまで締めます。
そこからレンチをかけて、キュッ!と閉まる程度。
緩める時もレンチでクッ!と力を入れただけで緩む程度。

さらにメンテナンスをしたい場合は?

オイルフィルター交換


オイルフィルター交換で「ろ過性能」を維持する!
オイル交換2回に1回での交換が好ましいです。

オイルフィルターは、エンジンの横や
オイルパンの近くに付いている事が多いです。

オイルフィルターは、オイルの不純物を再び循環させない役割があります。
分厚いパッキンが付いているので、締め付けるときに少しコツが必要。


必要な工具
フィルターカップレンチ
※フィルターを回す為の専用工具

step1、古いフィルターを外す。
フィルターレンチを被せて左に回すと外れる。
この時オイルが横漏れしやすいのでウエスを用意しよう。

step2、フィルターを90度ごとにマーキングする。
※90度ごとにABCDと書いておくと、
最後に回した角度が一目でわかる。

step3、フィルター内にオイルを半分程度入れる。
フィルター内にオイルを入れておくことで、
始動時に早く油圧が上がる。

step4、フィルター取付
最初は、手で軽く締める。
フィルターの中心にあるネジをエンジンの取り付け部の
ネジに差し込み、止まるところまで締める。

step5、仕上げにレンチで3/4回転させて終了。
本締めはパッキンが接触してから3/4回転が基本。
例えば、step2で書いたAマークが見えていたら
Dマークが見えるまで回せばOK。


注意!
※古いフィルターにパッキンが残っていないか必ず確認する。
古いフィルターはオイルが垂れるので、取付面を上にして
パッキンがフィルターから外れていないか確認。

フラッシング


フラッシングとは、オイルを抜いてもエンジン内部には
古いオイルが残っていて、粘りついたスラッジや
金属が摩耗した粉をすっきりキレイにしてくれる。


せっかくの新しいオイルだから気持ちよく交換して乗りたい!
フラッシングには3通りのやり方があります。


フラッシング1、安価なオイルで一度すすぐ

古いエンジンオイルを抜いた後にフラッシングオイルを入れ、
数分間アイドリングさせます。

この間にフラッシングオイルがエンジンの中を循環して汚れを落としてくれます。

※一番エコノミーなオイルをフラッシング用に使う方法もあります。
この場合、走っても問題ないのでエンジン内部にしっかりと
循環させることが出来てキレイになります。




フラッシング2、交換前のオイルに添加剤を入れる

エンジンオイル交換前に、添加剤を入れて30分くらい走行して
から新しいオイルを入れるやり方です。

この添加剤は、水溶液なのでエンジン内部で蒸発してしまい
抜く手間いらずだから楽チンです。


フラッシング3、新しいエンジンオイルにSOD-1を混ぜる

新しいオイルに添加剤を混ぜるやり方です。

具体的には、SOD-1というエンジンオイル添加剤を混ぜて
入れることによってかなりキレイに洗浄できます。

走りながらしっかりと汚れを落とすことができるのが特徴です。

例えば、
SOD-1がじっくり汚れを吸着し分解してくれるので
エンジンへの刺激が少なく、長年乗っている
お車や多走行車にもおススメです。

また、オイルにじみのあるお車にも効果が有効で
SOD-1の成分が劣化したシールの隙間を埋めて、
にじみを改善してくれます。


最近は、いろいろな添加剤が発売さるようになり、
カー用品店などで専用のフラッシングマシンを
使用する方法で洗浄してくれるお店も増えました。

せっかく新しいオイルを入れるんだったら
フレッシュにクルマを乗りたい!
っていたった人も増えていますね。

まとめ、注意点!


エンジンオイルの交換は、カンタンな作業ですので
ぜひ一度チャレンジしてください。

愛車を作業することで、オイル交換以外のパーツも
目に留まり興味を抱くようになる方も多くいらっしゃいます。


初心者の方には、キレイに抜け切れやすい
上抜きのやり方がおススメです。

注意点としては、下抜きのジャッキアップを行う際は
平らな場所を選び、くれぐれもウマを掛けるようにして
安全第一で作業を心がけてください!

最後になりますが、個人的に輸入車の取り扱いが多いので、オイル交換の際には、
SOD-1というエンジンオイル添加剤を毎回使用しています。

輸入車特有のオイル滲みが改善されて重宝しているからです。


最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ミラノオートサービス株式会社
野田 拓志


-メンテナンス