はじめに
BMW E60は高い性能と快適性を兼ね備えた車ですが、定期的なメンテナンスが必要です。その中でも特に重要なのがブレーキオイル(ブレーキフルード)の交換です。
ブレーキオイルは劣化するとブレーキの効きが悪くなるだけでなく、最悪の場合、ブレーキが効かなくなる危険性もあります。本記事では、BMW E60のブレーキオイル交換のやり方をわかりやすく解説します。
ブレーキオイル交換の必要性
ブレーキオイルは時間の経過とともに吸湿し、水分を含むようになります。これにより、以下のような問題が発生します:
- ブレーキ性能の低下
- 水分が混入すると沸点が下がり、ブレーキの効きが悪くなる。
- 部品の損傷
- サビや腐食が発生し、ブレーキシステムに悪影響を及ぼす。
- 安全性の低下
- 最悪の場合、急ブレーキ時にブレーキが効かなくなる可能性がある。
推奨される交換周期は、1–2年ごとまたは走行距離30,000–40,000kmごとです。
用意するもの
ブレーキオイル交換には以下のものが必要です:
- DOT4またはDOT5.1のブレーキフルード(BMW推奨規格に準拠したもの)
- ブリーダーホース(透明なホースがおすすめ)
- キャッチタンク(古いオイルを受け取る容器)
- ラチェットレンチとソケット(ブリーダーバルブ用)
- 車両用ジャッキとジャッキスタンド
- 清潔なウエスとブレーキクリーナー
- 作業用手袋
作業手順
1. 準備作業
- 車両を水平で安全な場所に停め、パーキングブレーキをかける。
- ボンネットを開け、ブレーキリザーバータンクのキャップを外し、清潔なウエスで周囲を拭き取る。
- 必要に応じて車をジャッキアップし、ジャッキスタンドで支える。
2. 古いブレーキオイルの排出
- ブリーダーバルブにホースを接続し、もう一方をキャッチタンクに入れる。
- ペダルをゆっくりと数回踏んで、ブレーキライン内の圧力を抜く。
- ブリーダーバルブを緩めて古いブレーキオイルを排出する。
- リザーバータンク内のオイルが完全に排出されるまで繰り返す。
※この際、リザーバータンクが空にならないよう注意してください。
3. 新しいブレーキオイルの補充
- リザーバータンクに新しいブレーキオイルを適量補充します。
- ブリーダーバルブを緩めた状態で、助手にブレーキペダルを踏んでもらい、ホースを通じて空気と古いオイルを排出します。
- 新しいオイルが透明になるまで繰り返します。
4. 各ホイールの作業を行う
BMW E60では以下の順番で行うのが推奨されます:
- 右リア
- 左リア
- 右フロント
- 左フロント
各ホイールで同様の手順を繰り返し、ブレーキライン内の空気と古いオイルを完全に排出してください。
5. 最終確認
- 全てのバルブをしっかり閉めたことを確認。
- リザーバータンクを規定の量まで補充し、キャップをしっかり閉める。
- ブレーキペダルを数回踏み込み、正常に動作するか確認する。
注意点
- ブレーキオイルは吸湿性が高いため、開封後は早めに使い切りましょう。
- 古いブレーキオイルは適切に廃棄してください。
- ブレーキ系統のエア抜きが不十分だとブレーキが効かない場合があるため、慎重に作業してください。
- 不安がある場合は専門業者に依頼しましょう。
まとめ
BMW E60のブレーキオイル交換は、正しい手順を守れば自分でも可能です。定期的なメンテナンスを行うことで、安全性を確保し、車の性能を最大限に発揮させることができます。
車の維持管理は少しの手間で大きな安心感を得られるもの。ぜひこの記事を参考に、愛車をベストな状態に保ってください!