
ミラノオートサービスの野田拓志です。 今日は、車のバッテリー交換時に欠かせない“OBDメモリーバックアップ”の重要性についてお話しします。
皆さん、こんな経験はありませんか? バッテリー交換後にカーナビがリセットされてしまったり、オーディオの設定が消えてしまったり…。そんな時に役立つのが、今回ご紹介する“OBDメモリーバックアップ”です。
実際に今回の作業で使用した車種は、BMWのE90です。具体例を交えながら分かりやすく説明しますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね!
OBDメモリーバックアップって何?
まず、OBD(On-Board Diagnostics)とは、自動車のエンジンや電装系などの診断情報を管理するシステムです。簡単に言うと、車の健康診断データを管理する役割を果たしています。
では、なぜ“メモリーバックアップ”が必要なのでしょうか?
バッテリーを外すと、車の電子機器が一時的に電力を失います。その結果、以下のようなトラブルが発生する可能性があります:
- 車両の時計がリセットされてしまう
- オーディオのラジオチューナー設定が消えてしまう
- カーナビの保存データが消失する
- カーナビのパスワードロックがかかり、使えなくなる
これらの問題を防ぐために、OBDメモリーバックアップを行うことが重要なんです。
OBDメモリーバックアップのメリット
OBDメモリーバックアップを行うことで得られるメリットを挙げてみます。
- 大切な車両情報を保護できる 車両に保存されている時計設定やナビゲーションの履歴、オーディオ設定などが失われることなく守られます。
- 修理作業の効率アップ データを失う心配がないため、作業後の再設定にかかる時間を短縮できます。
- トラブル防止 バッテリー交換時に予想外の問題が発生するリスクを大幅に軽減できます。
実際の作業手順—BMW E90の場合
ここでは、BMW E90を例にして具体的な手順をご紹介します。
1. 必要なものを準備
- OBDメモリーバックアップツール(例:「カーメイト メモリーキーパー USB」)
- モバイルバッテリーまたは予備の車用バッテリー
- 基本工具(10mmレンチやマイナスドライバーなど)
2. バックアップ開始
- モバイルバッテリーやバックアップツールをOBDⅡコネクターに接続。
- バッテリー交換作業中も車両に電力が供給されることを確認。
3. バッテリー交換の手順
- マイナスドライバーを使い、プラス端子側の赤いボックス部にある2箇所のツメを押し込む。
- 同様に反対側のツメも押し込み、赤いボックス部全体を外す。
- バッテリー上面のステーのボルト(10mm)を2箇所外す。
- マイナス端子(10mm)を外す。
- プラス端子(10mm)を外す。
- バッテリー固定金具のボルト(10mm)を外す。
- 排気ホースを外す。
- 新しいバッテリーを取り付け、逆の手順で接続。
4. 作業後の確認
- 端子部がしっかり接続されていることを確認。
- バッテリー本体にガタツキがないかチェック。
- ハーネス類が正しく取り回されているかを確認。
注意点
- 順番を守る:誤った順番で接続すると、車両に電力が供給されず、メモリーが消失する可能性があります。
- 信頼性の高いツールを使う:安価なツールでも良いですが、口コミや評判を確認して選びましょう。
おすすめのメモリーバックアップツール
私自身が使用したのは、「カーメイト メモリーキーパー USB」という商品です。価格は2000円弱と手頃で、使い方も非常に簡単でした。
- USB端子をモバイルバッテリーに接続。
- 車両のOBDⅡポートに差し込むだけ。
これだけで、バッテリー交換中も安心して作業が進められました。
ミラノオートサービスから
当店では、輸入車と軽箱バンを中心に取り扱っていますが、車両の整備やメンテナンスに関するご相談も大歓迎です。特に輸入車や特殊仕様車の取り扱いも得意ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
「安心・安全・快適」をモットーに、皆様のカーライフをサポートいたします!
OBDIIコネクターを繋いでバッテリーにアクセスしよう!


車両のOBDⅡコネクタに接続する前に、必ずモバイルバッテリーを準備してください。誤った順番で接続すると、車両に給電されず、メモリーが消失する可能性があります。大切な車両データを守るためにも、正しい手順でOBDⅡコネクタへの接続とメモリーバックアップを行いましょう。安心してバッテリー交換作業を完了させるために、十分注意してください。
メモリーキーパー USB使用方法
私は「カーメイト メモリーキーパー USB」の2000円弱くらいの商品を使い、何の問題もなくメモリーバックアップを行いながらバッテリー交換作業を完了しました。

バッテリー交換
ここでは、BMW E90のバッテリー交換の方法について説明します。


マイナスドライバーや類似の道具を使って、プラス端子側の赤いボックス部にある2箇所のツメを押し込む。
同様に反対側のツメも押し込み、プラス端子の赤いボックス部全体をバッテリー本体から外す。


- バッテリー上面のステーのボルト(10mm)を2箇所外す。
- マイナス端子(10mm)を外す。
- プラス端子(10mm)を外す。
- バッテリー固定金具のボルト(10mm)をステーごと外す。
- 2箇所のツメを外し、プラス端子の赤いボックス部全体をバッテリー本体から外す。
- 排気ホースを抜いておく。

